墓石事例集.29 「84年目の墓石」
□月△日 本コラム墓石石材事例022でご紹介申し上げました、姫路市・我がドレストン会会員氏の続いてのリポートです。
このたびは、同店スタッフによる実績ですが、端正な彼は、研修で身につけた所作を、淡々と繰り返したのでした。
「石種は竿石、猫石、掛け鉢石は青木石の鏡面仕上げ、中台以下は北木石のビシャン仕上げという、ご立派な墓石でした」とのご報告に、作業中のご苦労は?とお聞きしてみます。
「何といっても、暑さ!そして、水垢、黒ズミなどの経年の汚れが付着し、スケール化(固化)してしまったその頑固な事に尽きました・・・」と施工環境の厳しさを挙げられました。
施工前 施工後
この度も前回所作時と同様、お参りに来られた方々から関心が非常に高く(!)、何度もお声を掛けていただいたそうです。
「ケア」の大切さ、および「ニーズ」を実感された由、「地元を中心に"石材ケア"を浸透させていこうと考えております・・・」とはスタッフ氏結びのお言葉です。
さて、墓所近くにお住まいのお客様は、八十歳以上のご高齢に加えて、御御足(おみあし)のご不自由を押してまでこの度の「ケア」成果をご覧においでくださいました。
さらに施工会員氏のお店まで2キロ以上もの距離を手押し車の助けを借りてまで、そのご奉仕料(代金)をお届けくださったのでした。誠に「ケア」施工冥利に尽きます。
お帰りの際に、深い感謝のお気持ちをもってお姿が見えなくなるまで全スタッフでお見送りされたのは、いうまでもありません。(合掌)
※ 作業手順は本コラム墓石事例N0.22と同様のスキルになりますが、スケール化の激しい分だけ、より一層の慎重さが要求される歴史的案件でした。
※ 冥利=神仏が知らず知らずのうちに与える恩恵。冥加の利益(りやく)。(広辞苑)
※ 石材呼称は、御影石、大理石、ライムストーン等の通称に従います。
古いお墓の経年劣化、諦めないで下さい。綺麗に磨きます!
ご先祖様代々のお墓を綺麗にお守りします。