墓石事例集.31 「半世紀の墓石(山崎石・稲田石)」
□月△日 東京都大田区にある、開創四○○年と明記された寺墓地。
この墓地にあって年代を重ねた墓石は、赤茶けた棹石、上台、中台、水鉢廻りに汚れ、黒ズミが進行し、バクテリアの繁殖さえも、と考えられる状態でした。
岐「外柵は稲田石(花岡岩)、墓石本体は山崎石(安山石)です」と、ご依頼いただいた石材店さんは明確にご説明くださったこのお墓。
ちょうど半世紀という時空を超えて、いわゆるコケ、カビ、地衣類の付着、蓄積が随所に見られます。
「そうだよね、半世紀ってちょっとなが〜いわ。おぎゃ、と生まれた赤ちゃんが、50のおじさんになるくらいだもんな」とは、 この汚れとの戦いを一緒に3日間お願いしたスタッフとつくづく交わしたときの言葉です。
施工前 施工後
- 除塵、必要箇所の養生
- 清水でたっぷり洗浄
- コケ、カビ類の専用除去剤を塗布
- ケミカル効果を確認しながら、黒ズミ他の専用除去剤も並行して繰り返し塗布
- 部位により、サビ色変質現象専用の除去剤を塗用。やはり繰り返し塗布します。
- それぞれの効果が確認できたら、濯(すす)ぎ専用中性洗浄剤によりリンスの後、乾燥させます。
梅雨の走り・・・、との天気予報でしたがその間隙を縫う
という事になったのでしょうか・・・。
小康(しょうこう)の晴れ間さえのぞき、蒸し風呂状態の現場となりました。しかしお陰様で恙(つつが)なくケアが遂行できた、3日間の作業でした・・・。合掌
※ 石材呼称は、御影石、大理石、ライムストーン等の通称に従います。
古いお墓の経年劣化、諦めないで下さい。綺麗に磨きます!
ご先祖様代々のお墓を綺麗にお守りします。