建築石材の実例集.10 「トイレの床石の汚れ洗浄」
○月△日 「石は生きています・・・」と、いつもの説明に「えっ?」と、大抵のお客様は首を傾けます。
「細孔という細かな穴を通して呼吸しています」。
正にこの細孔こそ、シミと汚れを呼び込み洗浄を厄介にする、大きな原因の一つと考えられます。
今回は、石材がマダラ模様になる、水斑(すいはん)現象のケースです。
御影石の鏡面・バーナー仕上げともに、吸い上げる水に含まれる汚れが敷石の外観をかなり傷めます。
「せっかくの天然石なんだから、トイレ専用の洗剤で何度も洗ったんですよ」とは、この手のケアをご依頼いただく奥様方異口同音の台詞です。
「とにかく、やってみましょう・・・」と作業を始める私に、どうもご心配なのでしょう、施工中ずっと背中越しに私の手元を見守っていらっしゃいます。
施工前 施工後
- ホコリなどを取り、必要箇所に養生します。
- 清水で十分に洗い拭き上げ、湿度に注意してハンディーバーナーを充てます。
- 弱アルカリ性の専用ケミカルを繰り返し塗布。
- ウエスでシップ、ラップで覆って効果を見ます。
- 汚れのシミ上げを確認して、清水でたっぷりと洗浄。
- 扇風機を使って、十分に乾燥させます。
- 浸透性の保護材を塗布。
最後に、考えられる水道(みずみち)を絶ち、日常は風通しを十分にすることをお勧めしておきました。
「石は生きている・・・。汚れはいかがでしょうか?」と石を扱う業者の皆さまにもお聞きしたいものです。
因みに、ご存知の石材洗浄剤メーカー(株)紺商では、以下の如く日常メンテナンスについて記しています。
- 土・砂・ゴミの除去を主に行う。
- 掃除機で吸引する。
- 自在箒(ほうき)、ダスターモップ(油剤処理していない物)等でゴミを除去。
但し、水の使用でき限り避ける。 - 軽度の汚れ=水を固く絞ったモップやウエスで表面の汚れを取る。
- 大理石は掃除機、モップを引きずるときは、土砂等で傷が付きやすいので注意する。
(御影石も、同様です・著者)
※ 石材呼称は、御影石、大理石、ライムストーン等の通称に従います。
建造物の外壁や床などの経年劣化、綺麗に磨きます!
今まで、落ちなかった石材のシミや黒ズミの劣化汚れ・油性スプレーなどの落書きも消します!
石材洗浄はリフォームするより、早く安くお手軽です。
まずは、石材クリーニングの実績 → 施工事例集をご覧下さい。